企業型確定拠出年金の金額変更のタイミングはいつになりますか?

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企業型確定拠出年金(企業型DC)は、会社が従業員ごとに掛金を拠出し、従業員自身がその資産を運用する仕組みです。では、その掛金の金額はいつ変更できるのでしょうか。

まず大前提として、会社が拠出する基本の掛金額は、従業員が自由に変更できるものではありません。制度を導入する際に、会社が「一律いくら」と決めたり、勤続年数や役職ごとに掛金額を設定したりする仕組みを作ります。

企業型確定拠出年金

そのため、従業員が「もっと増やしてほしい」「少なくしてほしい」と思っても、原則として会社が定めたルールに従うことになります。会社側が制度変更を行う場合には、規約の改定や労使合意が必要であり、そのタイミングで金額が見直されることがあります。

一方で、従業員自身が掛金を出す「マッチング拠出」や「選択制確定拠出年金」を導入している場合には、個人が拠出する金額を変更できる仕組みがあります。この場合の変更タイミングは法律で決められており、年に1回以上は変更の機会を与えることが義務付けられています。つまり、少なくとも年に1度は掛金額を見直すチャンスがあり、会社の規約によっては年に2回や毎月変更できるようにしているケースもあります。

例えばマッチング拠出であれば、会社の掛金と合わせて法律の上限を超えない範囲で従業員が上乗せできます。ここで「今年は節約したいから減らす」「余裕があるから増やす」といった判断をすることが可能で、その見直しができるのが年1回以上のタイミングということです。

選択制確定拠出年金の場合も同様で、給与の一部を現金で受け取るか掛金に回すかを選び直せるタイミングが年1回以上設けられています。

結論として、企業型DCの掛金変更のタイミングは「会社負担分については会社が制度変更する場合」「従業員負担分については年に1回以上の見直し機会」が原則です。

つまり、自分の判断でいつでも変更できるものではなく、会社が定めたルールと法律の範囲の中で調整されます。変更を希望する場合は、自分の勤務先が定めている制度規約を確認し、その機会に合わせて手続きを行うことが重要です。

>>企業型確定拠出年金の掛金は誰が決めることになっているの?

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