卵は一つのカゴに盛るなとはどういう意味でしょうか?

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「卵は一つのカゴに盛るな」というのは、投資の世界で非常に有名な格言です。

意味は文字通り、すべての卵を一つのカゴに入れると、そのカゴを落としたときに全部割れてしまうということ。
つまり、「資産を一つの投資対象に集中させると、もしそれが失敗したときにすべてを失う危険がある」という教えです。

たとえば、あなたが10個の卵を持っているとします。
それを一つのカゴにまとめて持っていたら、うっかり落とした瞬間に全部割れてしまいます。

しかし、5個ずつ2つのカゴに分けて持っていれば、もし片方を落としても残りの5個は無事です。
これがまさに「分散投資」の考え方です。

投資の世界でも同じで、1つの株や1つの投資信託、1つの業界、あるいは1つの国に資金を集中させると、そこが値下がりしたときに大きな損失を受けるリスクがあります。

しかし、複数の銘柄や資産クラスに分けて投資すれば、どれかが下がっても、別の資産がカバーして全体の損失を和らげてくれる可能性があります。

たとえば、国内株式だけでなく、外国株式や債券、REIT(不動産投資信託)などに分散して投資することで、リスクを分け合うことができます。

あるいは、株式市場が不調でも、債券や金(ゴールド)が値上がりすることがあり、資産全体のバランスを保てます。
このように、投資先を分けることで「どこかが下がっても他が支える」という仕組みを作るのです。

また、分散投資には「時間の分散」も重要です。
一度に大金を投資するのではなく、ドルコスト平均法のように少しずつ積み立てていけば、購入価格を平均化でき、高値づかみを避けやすくなります。

つまり、「卵は一つのカゴに盛るな」という格言は、投資先の分散と購入タイミングの分散の両方に当てはまる考え方なのです。

もちろん、分散しすぎて管理が煩雑になったり、リターンが薄まることもあるため、バランスが大切です。

しかし、特定の企業や国、業界にすべてを賭けることは、卵を一つのカゴに入れるような危険な行為です。

投資で長く安定した成果を得るためには、「卵をいくつものカゴに分ける」――つまり、複数の資産に分けてリスクを分散することが基本中の基本なのです。

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