投資信託でほったらかし投資をするとなぜ増えるのでしょうか?

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投資信託を使った「ほったらかし投資」とは、毎月一定額を自動的に積み立て、相場の細かい動きを気にせず長期的に運用を続ける方法です。この投資スタイルで資産が増える理由は大きく三つあります。

第一に、複利の効果です。投資信託は運用で得られた利益や分配金を再投資できる仕組みがあります。再投資を続けると元本だけでなく、増えた利益自体も次の利益を生み出すようになり、資産は雪だるま式に膨らみます。時間が長ければ長いほど複利の力は大きくなり、20年、30年と続けることで資産の伸びは想像以上に加速します。これが「ほったらかしでも資産が育つ」最大の理由です。

第二に、ドルコスト平均法の効果があります。毎月一定額を投資すると、価格が高いときは少なく、安いときは多く購入することになります。これにより平均購入単価が平準化され、長期的に見れば高値づかみのリスクを抑えられます。相場の上下に一喜一憂せず、安定して積み立てを続けられる点は投資初心者にとって大きなメリットです。

第三に、世界経済の成長を取り込めることです。投資信託の中でも特にインデックス型は、株価指数に連動する形で運用され、世界の株式や債券など幅広い資産に分散投資できます。世界経済は人口増加や技術革新を背景に長期的には拡大を続けており、その成長を投資信託を通じて取り込むことで、時間をかけて資産を増やせるのです。

ただし、「ほったらかし」といっても完全に放置してよいわけではありません。投資信託には信託報酬などの手数料があり、商品によっては長期的に見ても成果が出にくいものもあります。また、50代や60代に近づいたら、株式中心のリスク資産から債券や安定的な資産にシフトするなど、ライフステージに応じた見直しも必要です。

確定拠出年金(企業型DCやiDeCo)では、この「ほったらかし投資」が自然に実現できる仕組みになっています。毎月自動的に掛金が積み立てられ、長期・積立・分散の効果を得られるため、老後資産形成に最適な方法といえるでしょう。

まとめると、投資信託でほったらかし投資をすると資産が増えるのは、①複利効果、②ドルコスト平均法、③世界経済の成長、この三つの力が働くからです。短期的な相場の上下に惑わされず、長期的に続けることこそが資産を大きく育てる秘訣なのです。

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