変額保険と投資信託のどちらを選ぶべきとお得になりますか?

変額保険と投資信託は、いずれも資産運用を目的に利用できる商品ですが、性質や仕組みが大きく異なります。選ぶべき商品は「何を目的とするか」によって変わります。

まず 変額保険 は「保障」と「運用」が一体化した商品です。生命保険として死亡保障がある一方で、保険料の一部が投資信託などで運用され、その成果によって将来受け取る解約返戻金や満期金が変動します。

メリットは、①生命保険機能を持ちながら資産運用ができること、②長期契約で強制的に積立が続くため「貯蓄習慣」を作れることです。特に「保障を持ちながら資産形成したい」と考える人に向いています。

一方でデメリットもあります。保険料の中には保障コストや事務手数料が含まれており、純粋に運用に回る金額は投資信託より少なくなります。そのため、同じ金額を運用しても投資信託に比べてリターンが低くなりやすいのが弱点です。また、途中解約すると元本割れするリスクが高く、柔軟性に欠ける点も注意が必要です。

次に 投資信託 は、純粋に「資産運用だけ」を目的とした商品です。少額から始められ、世界中の株式や債券などに分散投資が可能で、専門家が運用を代行してくれます。メリットは、①低コストで効率的な運用ができる、②インデックス型を選べば市場全体の成長を取り込める、③iDeCoやNISAと組み合わせて税制優遇が受けられることです。老後資産形成や長期投資には特に向いています。

ただし、投資信託には「保障機能」がありません。万が一の死亡時に遺族へまとまった資金を残すことはできず、あくまで資産形成専用の商品です。そのため、死亡保障が必要な場合は別途、定期保険などのシンプルな保険で備える必要があります。

結論として、「保障を重視するなら変額保険」「運用効率を重視するなら投資信託」です。特に老後資産形成を目的とするのであれば、投資信託を長期積立で活用する方が効率的といえます。一方で、家族の生活保障を同時に確保したい場合には変額保険も選択肢になります。ただし、両者を組み合わせるよりも、「保険は保険、運用は運用」と切り分けて考える方が合理的というのが専門家の一般的な見解です。

まとめると、変額保険は「保障付きの資産形成商品」であり、柔軟性やコスト面では劣ります。投資信託は「資産形成に特化した商品」であり、長期の老後資産準備には有利です。保障を優先するのか、運用効率を優先するのか、自分や家族のライフプランに応じて選ぶことが大切です。

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