10年働いたら退職金はいくらもらえるか教えてください。

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退職金は法律で一律に定められているわけではなく、会社ごとの退職金規程や制度設計によって金額が大きく異なります。そのため「10年働いたら必ずいくら」とは言えません。しかし、厚生労働省の「就労条件総合調査」や各種データから、一般的な水準を知ることは可能です。

退職金

厚労省調査によれば、勤続10年で退職する従業員の退職金はおおむね 100万~300万円程度 が目安とされています。学歴や企業規模によって差があり、大卒者で大企業に勤めていれば200万円を超えることが多く、中小企業や高卒者の場合は100万円台にとどまるケースも少なくありません。つまり、10年という勤続年数では、まだ退職金額はそこまで大きくならないのが一般的です。

また、会社によっては「退職金制度自体がない」場合もあります。この場合、10年働いても退職金はゼロです。特に中小企業では退職金制度を設けていない割合も一定数存在するため、正確な金額を知るには勤務先の退職金規程を確認する必要があります。

一方で「中小企業退職金共済(中退共)」や「企業型確定拠出年金(企業型DC)」を導入している企業では、掛金と加入年数によって退職金額が決まります。たとえば中退共で掛金月額1万円を10年間拠出した場合、受け取れる退職金は約126万円。掛金3万円なら約379万円という試算になります。つまり、会社がどの水準で掛金を設定しているかによって、退職金額が大きく変わるのです。

さらに、退職理由によっても支給額に差が出ることがあります。定年退職や会社都合の退職では満額支給される一方、自己都合退職では支給率が下がる規程を設けている企業も多いため、同じ10年勤務でも辞め方によって受け取れる退職金に差が生じる可能性があります。

結論として、「10年働いたら退職金はいくらか?」に対する一般的な答えは、制度の有無や掛金設定により大きく幅があり、平均的には100万~300万円程度です。ただし、退職金制度がなければゼロ、中退共や確定拠出年金を利用していれば100万円台から数百万円と幅広くなります。正確に知るには、自分の勤務先が採用している退職金制度と規程を確認することが不可欠です。

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